草莽崛起ーPRIDE OF JAPAN より


この日何の日?
1.12月21日 冬至 
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冬至は、1年のうちで一番、太陽が出ている時間が短い日で、
太陽の高さが、一番下がる日です。
今年は、12月21日になります。
地球の公転周期と経度によって、この日は決まりますから、
大体毎年12月21日か22日が冬至と考えてよいでしょう。

冬至の日は、
太陽が一番高くあがったときで、
地平線から測った太陽の高度角が、約30度になります。
夏至の日が、約75度ですから、ずいぶん差があるでしょう。
ですから、この日は太陽からの熱エネルギーが、
1年のうちで最も小さくなる日とも言えるのです。


冬至は、昔の暦である太陰太陽暦では、
とりわけ重要な日でした。
この旧暦では、朔旦冬至(さくたんとうじ)といって、
冬至を1年の起点として暦を作っていたのです。

皆さんは、「一陽来復」という言葉をご存知でしょうか。
太陽の力は夏至を頂点として、それ以降は徐々に弱まり、
冬至には一番弱くなります。
しかしそれは、同時にこの日を境として、
再び、太陽の力が強まる日であるということです。
このことから冬至は、古来「一陽来復」の日として尊ばれたのでした。

「一陽来復」は、元々中国の「易経」に出てくる言葉です。
人生の中では、
陽の気(=良い運気)が、多くなったり少なくなったり、
逆にみれば、
陰の気(=良くない運気)が、少なくなったり多くなったりが
繰り返されます。

だんだんと陽の気が少なくなって、
ついには陽の気がなくなり、陰の気ばかりになりました。
でもその後、再び陽の気が復活してきました。
これから陽の気がどんどん増えます。
これが「一陽来復」ということです。

また、冬至の日には、かぼちゃを食べたり、
ゆず湯に入る風習が各地にあります。

ゆず湯に入れば、肌がスベスベになる美肌効果がある、
冷え性にも効く、
体が温まって風邪をひかないなどと言われています。
ゆずには、
ピネン、シトラール、リモネンなどの物質が含まれていて、
これらは新陳代謝を活発にして、
血管を拡張させて血行を促進させます。
また、ゆずに含まれているビタミンCは肌によく、
リモネンは皮膚に膜を作って、
肌の水分を逃がさないようになっています。
冬は湿度が低く、とりわけ風呂上がりには肌が乾燥しますから、
ゆず湯が好まれるのでしょう。

今の時代、野菜は、季節に関係なく手に入れることができます。
スーパーに行けば何種類もの野菜が売られています。
しかし、西洋の野菜が日本に入るまで、
この時期に取れる野菜は少なく、
また保存できるものも決して多くはありませんでした。
しかしかぼちゃには、保存期間が長く、
保存中の栄養素の損失が、比較的少ないという特徴がありました。
このため、かつての日本人にとってかぼちゃは、
冬の時期の貴重な栄養源でした。

かぼちゃは、16世紀中頃にポルトガル船によって、
カンボジアから日本にもたらされました。
「かぼちゃ」の名も、カンボジアの国名(地名)に由来するようです。
既に江戸時代中期には、風邪や中風の予防のために、
かぼちゃを冬至に食べる風習があったといわれています。
冬には、野菜がとぎれてビタミン類が不足するため、
かぼちゃは貴重な栄養源だったのです。

かぼちゃの栄養成分の特徴は、カロチンを多く含んでいることです。
カロチンは、体内でビタミンAにかわって肌や粘膜を丈夫にし、
感染症などに対する抵抗力をつけてくれます。
冬至にかぼちゃを食べると風邪をひかないと
いわれるのはそのためです。

さて、12月25日は、クリスマスですが、
この日がキリストの誕生日というのは、
後世のキリスト教教会が作りあげた話です。
クリスマスは、もともとは中国や日本と同じく、
「太陽の復活」を祈った西洋土着の冬至の行事でした。
イエスキリストが生まれたエルサレムの地には、
クリスマスツリーもなく、サンタクロースもいません。

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